「赤ちゃんが生まれて、もうすぐお宮参りの時期。でも、いったい何から準備すればいいの?」
「当日はどんな流れで進むの?マナーとかもよく分からない…」
初めてのお子様の場合、お宮参りと聞いても具体的に「何をするのか」が分からず、不安に感じてしまうのは当然のことです。
この記事では、そんなパパ・ママの「お宮参り、何する?」という疑問をすべて解決します!
日程決めや神社選びといった【準備編】から、ご祈祷や写真撮影などの【当日編】、さらには内祝いなどの【事後編】まで、お宮参りの全てを時系列に沿って徹底的に解説。
タイムスケジュール例や持ち物リスト、よくある質問Q&Aも盛り込みました。
この記事を読み終える頃には、お宮参り当日のイメージが明確になり、自信を持って準備を進められるはずです。
一生に一度の大切な日を、最高の思い出にするためのお手伝いができれば幸いです。
第1章: まずは基本から!お宮参りとは?
準備を始める前に、まずはお宮参りがどのような儀式なのか、その意味や目的を簡単におさらいしておきましょう。
お宮参りの意味と目的
お宮参りとは、赤ちゃんが無事に生まれたことを、その土地の守り神である氏神(うじがみ)様に報告し、感謝を伝えるための儀式です。
そして、「これからどうぞこの子をお守りください」と、健やかな成長を願う大切な行事でもあります。
古くからの日本の風習であり、赤ちゃんが生まれて初めて氏神様にご挨拶することから「初宮参り(はつみやまいり)」や「初宮詣(はつみやもうで)」とも呼ばれます。
お宮参りは「いつ」やるのが正式?
伝統的な習わしでは、お宮参りを行う時期は性別によって異なるとされています。
- 男の子:生後31日目~32日目
- 女の子:生後32日目~33日目
しかし、これはあくまで昔からの目安です。現代では、この日に厳密にこだわる必要はありません。
【最近の傾向】
産後間もないママと赤ちゃんの体調が最も大切です。
また、真夏や真冬の厳しい気候を避けたり、パパや祖父母の仕事の都合に合わせたりと、家族のベストなタイミングで行うのが一般的になっています。
生後1ヶ月検診を終えて、母子ともに体調が安定した頃や、気候の良い生後2ヶ月~3ヶ月頃、あるいは生後100日目に行う「お食い初め」と合わせてお祝いするご家庭も増えています。
第2章: 【準備編】お宮参り当日までに「何する?」完全リスト
お宮参りを成功させる鍵は「準備」にあります。
当日になって慌てないよう、以下のステップに沿って計画的に進めていきましょう。
1. 日程と参加者を決める
まず最初に決めるべきは「いつ」「誰と」行うかです。
【参加者】
昔は父方の祖父母と参加するのが一般的でしたが、今は両家の祖父母を招くケースがほとんどです。
もちろん、パパ・ママと赤ちゃんだけで行うご家庭もあります。
誰を呼ぶかによって、日程調整の難易度も変わるため、早めに相談を始めましょう。
【日程】
参加者の都合はもちろん、以下の点を考慮して候補日をいくつか挙げましょう。
【ママと赤ちゃんの体調】
最優先事項です。産後1ヶ月検診の結果も参考に。
【気候】
猛暑や極寒の日は避け、過ごしやすい季節を選ぶのがおすすめです。
【六曜(大安など)】
気にする場合はカレンダーで確認しましょう。
ただし、仏滅でも問題ないと考える神社がほとんどです。
2. 神社を決めて予約する
日程の目処が立ったら、お参りする神社を決めます。
神社の選び方
【地元の氏神様】
住んでいる地域を守る神様にお参りするのが最も伝統的です。
お住まいの地域の神社庁に問い合わせると教えてくれます。
【安産祈願をした神社】
妊娠中に安産祈願でお世話になった神社へ、無事出産の報告と感謝を伝えにお参りするのも素敵です。
【有名な神社・好きな神社】
由緒ある大きな神社や、家族の思い出の場所を選ぶのも良いでしょう。
【ご祈祷の予約】
神社によって対応は様々です。
- 予約必須: 事前に電話やウェブサイトでの予約が必要な神社。
- 予約不要: 当日、社務所で受付をすればご祈祷してもらえる神社。
- 予約優先: 予約がなくても可能だが、予約者が優先される神社。
希望の神社が決まったら、必ず公式サイトを確認するか、直接電話で問い合わせて、「お宮参りのご祈祷は予約が必要ですか?」と確認しましょう。
その際に、ご祈祷の受付時間や初穂料についても聞いておくとスムーズです。
3. 衣装(服装)を決める
当日の服装は、主役の赤ちゃんだけでなく、家族全員で格を合わせることが大切です。
赤ちゃんの衣装
【正式な和装】
内着である「白羽二重(しろはぶたえ)」の上に、豪華な「祝着(のしめ)」を掛け着として羽織らせるのが正装です。
男の子は鷹や兜、女の子は蝶や花車などの縁起の良い柄が描かれています。
【洋装】
最近では、退院時にも使える「ベビードレス」や、少しフォーマルなデザインの「ロンパース」なども人気です。
【祝着はレンタルが主流】
祝着は高価で一度しか使わないため、写真スタジオや貸衣装店でレンタルする方が多いです。
両親・祖父母の服装
【ママ】
授乳しやすいワンピースやセットアップが人気。
色は控えめなネイビー、ベージュ、グレーなどがおすすめです。
和装の場合は、訪問着や色無地、付け下げなどを選びます。
【パパ】
ダークカラーのスーツが基本です。
ネクタイは白やシルバー、パステルカラーなどのお祝いらしい色を選びましょう。
【祖父母】
両親に合わせて、祖母はワンピースやスーツ、祖父はスーツが一般的です。
家族で写真撮影をすることを念頭に、全体のバランスや色合いを事前に相談しておくと、統一感のある素敵な写真が撮れます。
4. 初穂料(はつほりょう)を準備する
ご祈祷を受ける際に、神社へ謝礼としてお納めするのが「初穂料」です。
初穂料とは?
神様への感謝の気持ちを表すお金のこと。
「玉串料(たまぐしりょう)」と書くこともありますが、お宮参りでは「初穂料」が一般的です。
【相場】
5,000円~10,000円が最も多い価格帯です。
神社によっては金額が「お気持ちで」とされている場合と、「5,000円から」「10,000円」などと明確に決められている場合があります。
予約の際に確認しておきましょう。
のし袋の準備
【水引】
紅白の「蝶結び(花結び)」を選びます。
蝶結びは何度でも結び直せることから、出産など何度あっても嬉しいお祝い事に使われます。
【表書き(上段)】
濃い黒の毛筆や筆ペンで「御初穂料」または「初穂料」と書きます。
【表書き(下段)】
上段より少し小さめに、赤ちゃんのフルネームを書きます。
読みやすいように、ふりがなを振るとより親切です。
【中袋】
表に包んだ金額(例:「金 壱萬圓」)、裏に住所と世帯主の氏名を書きます。
新札を用意し、お札の向きを揃えて入れましょう。
5. 記念写真の予約をする
一生の思い出を形に残すために、写真撮影の計画も立てましょう。
撮影方法には主に3つの選択肢があります。
それぞれのメリット・デメリットを比較して、ご家庭に合った方法を選びましょう。
フォトスタジオで撮影する
【メリット】
天候に左右されず、プロの機材と技術で高品質な写真が撮れます。
赤ちゃん用の衣装が豊富に揃っており、レンタルがセットになっているプランも多いです。
【デメリット】
費用が比較的高く、スタジオまでの移動が必要です。
出張撮影を依頼する
【メリット】
カメラマンに神社まで来てもらい、ご祈祷の様子や家族の自然な雰囲気の写真を撮ってもらえます。
神社での撮影なので移動が楽なのも魅力です。
【デメリット】
こちらも費用は高めになりがちで、当日の天候に左右される可能性があります。
セルフ撮影(自分たちで撮影する)
【メリット】
なんといっても費用を抑えられ、リラックスした自由な雰囲気で撮影できます。
【デメリット】
写真のクオリティにばらつきが出やすく、家族全員で写るには三脚の準備など手間がかかります。
ご家庭の予算や希望に合わせて選び、スタジオや出張撮影を依頼する場合は早めに予約を済ませましょう。
6. 食事会のお店を予約する
お宮参りの後、両家の親睦を深めるために食事会を開くのが一般的です。
お店選びのポイント
【 個室・座敷】
周りを気にせず、赤ちゃんを寝かせられるスペースがあると安心です。
【赤ちゃん連れ歓迎】
おむつ替えスペースや授乳室の有無、ベビーチェアの貸し出しなどを確認しましょう。
【アクセスの良さ】
神社からの移動がしやすい場所を選びます。
自宅で行う場合
移動がなく、ママと赤ちゃんが最もリラックスできます。
仕出し弁当やデリバリーを活用すれば、準備の負担を減らせます。
お店を予約する場合は、お宮参りの後であることを伝え、お祝い膳などのコースがあるか確認しておくと良いでしょう。
第3章: 【当日編】お宮参りの流れと「何する?」を徹底シミュレーション
準備が整ったら、いよいよお宮参り当日です。
ここでは、当日の動きを時間軸に沿ってシミュレーションしてみましょう。
タイムスケジュール例(午前中にご祈祷の場合)
当日の流れをイメージしやすいように、午前中にお参りする場合のスケジュール例をご紹介します。
【 9:00 自宅出発】
忘れ物がないか最終チェック!
時間に余裕を持って出発しましょう。
【9:30 神社到着】
まずは駐車場やお手洗いの場所を確認しておくと安心です。
【9:45 受付】
社務所で申込用紙に記入し、準備した初穂料を納めます。
【10:00 ご祈祷】
待合室で待機後、本殿へ。
ご祈祷の時間は20~30分ほどです。
【10:30 記念撮影】
ご祈祷後、境内の美しい場所で家族写真を撮影します。
【11:30 神社出発】
撮影が終わったら、食事会のお店へ移動します。
【12:00 食事会】
家族でゆっくりお祝いの時間を楽しみましょう。
【14:00 解散・帰宅】
お疲れ様でした。
ステップ1: 神社に到着~受付
神社に到着したら、まずは手水舎(てみずしゃ・ちょうずや)で心身を清めます。
1. 右手で柄杓(ひしゃく)を持ち、水を汲んで左手を清める。
2. 柄杓を左手に持ち替え、右手を清める。
3. 再び右手に持ち替え、左の手のひらに水を受け、その水で口をすすぐ。
4. 最後に、柄杓を立てて残った水で柄を洗い流し、元の場所に戻す。
※赤ちゃんは清める必要はありません。
その後、社務所(しゃむしょ)または授与所へ向かい、受付をします。
「お宮参りのご祈祷をお願いします」と伝え、申込用紙に赤ちゃんの名前や住所などを記入し、準備しておいた初穂料を渡します。
ステップ2: ご祈祷
受付を済ませると、待合室へ案内されます。
時間になると名前が呼ばれ、いよいよ本殿(または拝殿)へ昇殿し、ご祈祷が始まります。
【一般的なご祈祷の流れ】
1. 修祓(しゅばつ): 神職がお祓いをして、参列者を清めます。
2. 祝詞奏上(のりとそうじょう):神職が神様へ祝詞を読み上げ、赤ちゃんの健やかな成長を祈願します。
3. 神楽(かぐら): 巫女による舞が奉納されることもあります。
4. 玉串拝礼(たまぐしはいれい):代表者(主にパパ)が玉串を神前にお供えし、二礼二拍手一礼の作法で拝礼します。
5. 授与品の拝受: お札やお守りなどの授与品を受け取ります。
ご祈祷中の所要時間は20~30分程度です。
赤ちゃんが泣いてしまっても、神様は赤ちゃんの元気な声を聞きに来ているので、過度に心配する必要はありません。
もしぐずってしまったら、抱っこであやしたり、一旦席を外したりして対応しましょう。
ステップ3: 記念撮影
ご祈祷が終わったら、境内で記念撮影をしましょう。
出張カメラマンを頼んでいる場合は、指示に従って撮影を進めます。
【おすすめ撮影スポット】
- 本殿・拝殿の前: 神社名が分かる場所で撮ると良い記念になります。
- 鳥居の前: 神社の入り口である鳥居は定番のスポットです。
- 手水舎: 儀式のワンシーンとして。
- 緑の美しい場所: 木々や庭園を背景にすると、写真が華やかになります。
セルフで撮影する場合は、三脚があると家族全員での撮影がスムーズです。
ステップ4: 食事会
撮影が終わったら、予約しておいたお店や自宅へ移動し、食事会を始めます。
特に決まった流れはありませんが、最初にパパや祖父から簡単な挨拶と乾杯の音頭をとると、場が引き締まります。
この時間は、両家の親睦を深め、赤ちゃんの誕生を皆で喜び合うためのものです。
美味しい食事を楽しみながら、和やかな時間をお過ごしください。
第4章: 【事後編】お宮参りの後に「何する?」
お宮参りが無事に終わっても、まだやることがあります。
1. お祝いをいただいた方への内祝い
親族や友人からお宮参りのお祝い(お祝い金や品物)をいただいた場合は、感謝の気持ちとして「内祝い」を贈ります。
【内祝いとは】
「身内のお祝いのお裾分け」という意味です。
お返しではないので、お祝いをいただいていない方に贈っても問題ありません。
【贈るタイミング】
お宮参りの後、1ヶ月以内を目安に贈るのがマナーです。
【相場】
いただいたお祝いの3分の1~半額程度が目安です。
【のし】
紅白の蝶結びの水引を選び、表書きの上段に「内祝」、下段に赤ちゃんの名前を書きます。
2. 写真の整理・共有
撮影した写真は、早めに整理して家族と共有しましょう。
フォトブックやアルバムを作成して両家の祖父母にプレゼントすると、大変喜ばれます。
最近では、オンラインで簡単にフォトブックを作成できるサービスも充実しています。
出張撮影のおすすめサービス業者5選
出張撮影のおすすめサービス業者を5つ紹介します。
第5章: 【お悩み解決Q&A】お宮参りの「これってどうする?」
最後に、パパ・ママが抱きがちな細かい疑問にお答えします。
Q. 時期をずらしても、ご利益は変わりませんか?
A. 変わりません。
赤ちゃんとママの体調を最優先に、ご家族の都合の良い日を選んで問題ありません。
神様も事情を汲んでくださいます。
Q. 猛暑や真冬の対策はどうすればいい?
A.【夏】
涼しい朝早い時間帯にご祈祷を済ませましょう。
赤ちゃんの祝着はご祈祷の直前に掛け、終わったらすぐに外してあげます。
保冷剤や携帯扇風機、水分補給の準備も忘れずに。
【冬】
暖かい日中を選びましょう。
祝着の下には暖かい素材の服を着せ、おくるみやブランケットでしっかり防寒対策を。
Q. 兄弟・姉妹がいる場合、服装や過ごし方は?
A. 上の子も主役の赤ちゃんと格を合わせた、少しフォーマルな服装(ワンピースや襟付きシャツなど)が良いでしょう。
ご祈祷中に飽きてしまわないよう、音の出ないおもちゃや絵本を用意しておくと安心です。
Q. ママの体調が優れない場合はどうする?
A. 無理は禁物です。
日程を延期するか、パパと祖父母だけでお参りを済ませるという選択肢もあります。
ママと赤ちゃんの健康が第一です。
Q. お金(初穂料や食事代)は誰が払うのが一般的?
A. 昔は父方の実家が費用を負担する風習がありましたが、現在は夫婦で支払うか、両家で分担するのが一般的です。
事前に両家で話し合っておくと、当日スムーズに進みます。
まとめ: 最高の思い出を作るために
お宮参りで「何をするか」について、準備から当日、事後まで詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
たくさんのステップがあって大変に感じるかもしれませんが、一つひとつ計画的に進めていけば大丈夫です。
最も大切なのは、赤ちゃんの誕生を感謝し、これからの健やかな成長を家族みんなで願う気持ちです。
この記事が、あなたのお宮参り準備の一助となり、不安を解消できたなら嬉しく思います。
形式にとらわれすぎず、ご家族らしいスタイルで、思い出に残る素敵な一日にしてくださいね。
赤ちゃんの輝かしい未来と、ご家族皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます。